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査読者に好感をもたれる英語論文執筆の極意:日本人執筆者が陥る間違いを回避できる12のヒント


Chip?!? Tip?!?世界各国のジャーナル編集者や査読者たちは、日本人著者はある種の予測可能な「間違い」を犯しがちで、投稿前にこれらの間違いを取り除くことができれば、査読者に与える印象は大いに改善されるだろうと再三にわたり指摘しています。日本人著者が論文の質を上げるために利用できる12の簡単な極意をご紹介します。



1. 日本語フォントや記号の使用を避けること

日本語フォントや記号(2バイト文字)は、日本語フォント・パッケージをダウンロードしてインストールしないかぎり、英語版オペレーティング・システムのPC環境では表示することができません。その結果、論文中の日本語フォントや記号は「文字化け」として表示され、査読者は原稿の査読に苦労することになります(この問題は、最新のコンピュータやオペレーティング・システムでは解消されつつあります。)。今日のオンライン投稿のプロトコルでは、たった一つの2バイト文字のスペースや記号により、原稿がリジェクトされてしまう場合もあります。

2. 丸、三角、チェックマークを使用することを避けること

日本人著者の多くは、図や表で、二重丸 [◎]、三角 [△]、チェックマークなどの記号を、意味を定義することなしに使用します。実はこれらの記号は、日本の読者と英語圏の読者との間で意味が等しくありません。そのため、これらの記号を明確に定義せずに使用すると、多くの場合、査読者からマイナスなコメントが返ってくる結果になります。ジャーナルの投稿規定をチェックして、記号や図表等に関するガイドラインを確認しておきましょう。

3. 会社やメーカー名を大文字で表記しないこと

会社やメーカーの名称の大文字表記は、日本語の論文ではよく使われますが、国際的な英文ジャーナルでは認められません。頭文字のみ大文字で表記するようにしましょう(例:「PANASONIC」ではなく、→ 「Panasonic」)投稿規定のガイドライン違反は、査読者の反感とマイナスコメントの誘発に直結するので注意が必要でしょう。

4. 頭字語や略称を使い過ぎないこと

ジャーナルの多くは、頭字語を控えめに使用すべきだと述べています。新しい頭字語の造語意欲に駆りたてられても自制しましょう。一般的に使用されている頭字語のみに使用を制限しましょう。用いる頭字語が一般的かどうかは、Acronym Finder サイト (www.acronymfinder.com) で調べるか、Googleで検索してみることをお奨めします。
    例:SEM 「scanning electron microscopy(電子顕微鏡)」の頭字語
また、論文で一度ないし二度しか使用されない表現であれば、それを頭字語で表示することは避けるべきでしょう。

5. スペルチェッカーには限界があると理解すること

多くの日本の著者にとって、英語の書き方と発音は容易ではありません。「r」と「l」、「v」と「b」を混同することがあります。ほとんどの場合、スペルチェッカーがこれらのスペルミスを見つけてくれますが、例外もあります(例えば、「light」と「right」などでは検知されません)。

6. 単語「type」、「method」、「technique」の使用を回避すること

「type」、「method」、「technique」は、日本語で論文を書く際には必要ですが、これらの単語は英文原稿ではたいてい必要ありません。たとえば、和文の原稿書式に従って「samples were etched by an ion beam lithography method」と書くよりも、「samples were etched by ion beam lithography」としたほうが適切でしょう。

7. カタカナ英語を直接英語に翻訳しないこと

英語の単語は、カタカナ英語と異なった使われ方をする場合があります。以下に幾つかの例をあげます。
    「コンセント」 → 「electrical outlet」もしくは「wall socket」
    「アース」 → 「ground」
    「バックミラー」 → 「rearview mirror」
    「ガソリンスタンド」 → 「gas station」
また、外来語の誤訳のために、英語の用語が誤解されてしまうこともあり、注意を要します (例:「probe tip」を「probe chip」と間違うなど)。

8. 使われ過ぎる表現や冗長な言い回しを避けること

日本の著者は「on the other hand」という表現を使い過ぎがちなので、控えめにして、可能な限り、別の表現に言い換えましょう(例:「In contrast」、あるいは「Conversely」など)。同様なことは「not only…but also」という表現にも言えます。日本の著者はこの「ばかりでなく」という表現を頻繁に用いますが、二つの事柄を明示的に対比して強調させたい場合以外は使用を控えましょう。

9. 冗長な表現やくどい表現を避けること

「it should be noted that」や「it is worth noting that」などの表現は、それほど重要な情報を伝達するものではなく、簡潔さを保つために避けるべきでしょう。同様の理由から、長たらしい表現は避けるように心掛けてください(例:「the resistance measurement was performed」ではなく、「the resistance was measured」)。

10. 長すぎる文章を避けること

日本語では長い文章を書くことが可能ですが、英字ジャーナルでは、長い文章を二つか三つの短い文に分割したほうが読者には読みやすくなります。文章の長さは、「読みやすさ」に反比例し、短い文章のほうが、長いものより理解しやすくなります。英語の科学技術論文の場合、一文の長さは通常50ワードを越えてはなりません。

11. 日本語の文章構造を避けること

英語の文章は、通常、日本語の構文と異なった語順(主語-動詞-目的語(S/V/O))を用います。「The specimens were observed using an optical microscope.」と「Using an optical microscope, the specimens were observed.」という二つの文章を比較してください。前者の方が標準的なS/V/Oの語順に従っていて、よりなめらかに読めるので好まれます。後者の語順を使うこともできますが、標本の観察方法を強調したい場合以外は使用すべきではないでしょう。

12. 機械翻訳に頼らないこと

何はさておき、どんなに短い文であっても、機械翻訳を利用しようという誘惑には抵抗すべきでしょう。機械翻訳はしばしば英語のネイティブ・スピーカーにとって理解不能な文字列を生成します。査読者が最も嫌い、リジェクトを招いてしまう機械翻訳文を含む原稿の投稿は絶対に避けるべきでしょう。ほとんどの場合、「この論文は、英文のレベルが低すぎるため、適切な査読ができません。著者の方は、論文再投稿の前にネイティブ校正者の支援を受けてください」というコメント付きで返却されてきます。

オンライン参考文献

http://www2.yukawa.kyoto-u.ac.jp/~ptpwww/eng-note/e-note.html#intro

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