特集記事

- G.A., シニアエディター

新しい10年の始まりという節目は、人類の現状とこれまでの経緯を見つめなおすよい機会です。この機会に、私たち人類のことでなく、世界の生物多様性の状況について考えてみましょう。

絶滅危惧種レッドリストを管理する国際自然保護連合によると、2010年から2019年の間に計467種が絶滅種に認定されました。さらに、国際連合の生物多様性および生態系サービスに関する政府間科学政策プラットフォームが実施した地球規模アセスメントの報告によると、現在100万種が絶滅の危機に瀕しており、その多くは数十年以内に絶滅する恐れがあるそうです。2020年代に入った今、哺乳類から植物まであらゆる種類の生物種が、過去1000万年の平均を大幅に上回るスピードで絶滅しています。

世界自然保護基金の報告書では、地球上の生物多様性に対する重大な脅威がいくつか特定されており、例えば土地利用の変化(森林から農地への転換の増加等)、気候変動、外来種によってもたらされる被害などが挙げられています。

生物多様性への全ての脅威に対処することは気が遠くなるような作業ですが、危機に瀕している種とその原因を特定できれば、個々の種だけでなく生態系全体と生態系に生息する全ての種を守るための措置を取ることが可能になります。

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