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- G.A., シニアエディター

チャールズ・ダーウィンが後世に大きな影響を及ぼした『種の起源』の初版を出版してから161年が経った現在、この本は今までに出版された本の中で最も重要な科学書の1つとなっています。この本は生物学に関する現代の理解に大きく貢献しており、その証として今日においても貴重な見識を与え続けています。

最近Proceedings of the Royal Society Bに掲載された論文の中で、ケンブリッジ大学の研究者たちは、博物学者たちが数百年にわたって収集してきたデータを統合して発表しました。彼らの解析により、時間の経過とともに起きる種の進化において、亜種が重要な役割を果たしていることが示されました。

ダーウィンの仮説によれば、種の数が多い生物の系統には亜種も多く存在するとされていました。これは鳥類では認められていましたが、哺乳類にも当てはまるのかについては弱いエビデンスしかありませんでした。しかし、この研究で得られた知見は、哺乳類における亜種の重要性を強調するものであり、亜種集団の解析は、絶滅危機ひいては絶滅から貴重な種を守る保全学者たちの取り組みの一助となる可能性を示しています。

種は不変であり、地球に住むあらゆる生物は進化していないという考えに固執し続ける人もいますが、現代の研究者たちは、今もなおダーウィンの観察と仮説に基づいて自然界に関する我々の理解を広げています。死後140年が経ってもなおダーウィンのアイデアが科学の進歩に貢献し続けているということは、彼の並外れた洞察力を証明しています。

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