特集記事

- A.S., エディター

7月30日、NASAは「パーサヴィアランス」と命名された新しい火星探査車の打ち上げに成功しました。この探査車の打ち上げは、アラブ首長国連邦の「ホープ」と中国の「天問1号」の2つの宇宙探査ミッションに続くものでした。 これら3つの打ち上げはすべて、26か月に1度しか起こらない地球と火星の位置関係を利用して行われました。

探査車パーサヴィアランスは探査車キュリオシティに基づいて設計されており、2021年2月に火星に着陸予定です。この探査車は1火星年(約2地球年)にわたり、35億万年前に湖であったイェゼロ・クレーター の表面を調査し、微生物の化石を探す予定です。

火星の環境に関する重要な情報を収集するため、多くの最先端のツールが探査車に装備されています。探査車パーサヴィアランスの主要な機能はロボットアームで、岩石に穴をあけてサンプルを収集するために使用できます。これらのサンプルを収容するための43本の試験管が搭載されています。以前の探査車にはなかった新しいツールの1つがマイクで、科学者は進入、降下、着陸の音に加え、火星上のその他の音を初めて聞くことができます。また、「インジェニュイティ」と命名された自律飛行型ヘリコプターも搭載されており、探査車が進む予定の経路を事前に偵察するために使用されます。

注目すべき点として、火星の土壌および岩石のサンプルは地球で分析するために収集されるのですが、現時点では、火星からの帰還が可能となる宇宙船はまだ建造されていません。予定されているサンプルの帰還は、宇宙飛行士が火星から帰還する際に直面する技術的な問題の典型であると考えられるため、このようなミッションの実施はNASAが今後実施する主要な調査の1つです。最終的にサンプルが地球に到着するのは2031年になる見込みですが、すべてが計画どおりに進めば、いつの日か他の惑星の土を踏むという人類の目標に向けて大きな歩みとなるでしょう。

英語版はこちら