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- G.A., シニアエディター

2020年もあとわずかとなりました。この機会に、今年達成された重要な出来事を紹介したいと思います。11月、アメリカ航空宇宙局(NASA)ロスコスモス宇宙航空研究開発機構(JAXA)欧州宇宙機関、およびカナダ宇宙庁は、国際宇宙ステーション(ISS)の有人滞在20周年を祝福しました。

第1次長期滞在(Expedition 1)として知られるISSの最初の滞在では、ロシアおよびアメリカ出身の3人の乗組員がISSに不可欠な生命維持装置やコンピューターシステムを設置しました。乗組員らは2000年10月31日に軌道へと打ち上げられ、長期にわたるISSの建設および拡張作業を開始しました。その後継続されているISSの保守および改修作業のおかげで、同ステーションは少なくとも2030年まで運用を続けられると予想されています。

ISSは地上で再現できない研究のための重要な研究プラットフォームです。これまでに実施された研究成果が地球に持ち帰られ、人類に恩恵をもたらしているのは確かですが、生命体が地球から離れ、地球と異なる条件にどのように適応できるのかに関して知見を深める重要な進歩は、将来の有人探査ミッションでの実験を待ちましょう。

人類は太陽系の他のどの惑星にもまだ居住していませんが、地球軌道上にあるISSでの有人滞在が20年間継続したこと自体、私たちが複数の課題を克服してきたことを示す重要な指標です。人類は自らの存在範囲を原点となる地球からさらに拡大し続けようとしており、ISSの成功は国際協力を通じて達成しうる成功例として見ることができます。

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