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- G.A., シニアエディター

1989年から毎年5月31日は、世界保健機関 (WHO)が定めた「世界禁煙デー」です。今年の世界禁煙デーは「たばこ – 各国の発展に対する脅威」をテーマに掲げており、WHOはたばこ産業が世界中の人々の健康や経済的状況の脅威となっていることを強調したいと考えています。

たばこの社会的コストは世界規模で深刻な問題となっているため、世界禁煙デーは世界中の国々に現在のたばこ政策を見直す機会を提供します。2020年夏季オリンピックの開催地である日本では、禁煙条例の改正に向けた検討が進められており、屋内全面禁煙の実施を求める声も多く出ています。

オリンピック開催を前に、たばこ条例をめぐる動きが活発化するのは日本が初めてではありません。北京やロンドンは、夏季オリンピック開催地に決定してから、公共の場の禁煙を実施しました。しかし現時点では東京大会の開催まで3年以上あり、条例改正が行われるのか、その場合どのような内容になるのかは分かっていません。

WHOの今年のテーマは、各国の発展を妨げる喫煙の害に焦点を当てています。日本が率先してたばこ規制を強化すれば、アジアの途上国に対しても良き手本となり、好ましい影響を与える可能性があります。たばこの規制が途上国にも広がれば、何百万もの人々の命を救い、発展途上の医療制度への負担を緩和することにもつながるかもしれません。

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