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年明け早々の医学界に、驚くべきニュースが飛び込んできました。カナダの医師チームが世界初の術式による肺移植に成功したのです。トロント総合病院の医師チームは、両肺が切除された女性患者に対して、移植手術を受けるまでの6日間両肺のない状態での生命維持に成功し、その後の両肺移植手術も無事成功しました。

肺は生命維持に不可欠な臓器であり、移植医療は時間との闘いです。これらを考えると、外科チームが肺移植手術を6日も待つことは異例です。この患者は嚢胞性線維症を患っていて、重症の肺感染症を罹患したことがあるため、肺移植の必要に迫られました。ただし、彼女は全身に及ぶ重症な感染症を発症したため、移植手術を乗り切る体力が残っていませんでした。非常に厳しい状況の中、医師チームは、患者の両肺を取り除き、容態が安定してから移植手術を行うという前例のない決断を下したのです。

トロント総合病院の外科チームは、何年も前からこのような新しい治療法の可能性を模索しており、今回スタッフ全員が緻密な連携を図ったことが奏功して、世界初の術式による肺移植は成功しました。現在のところ患者の経過は良好です。

今回の手術の成功を機に、2017年は医療のさらなる画期的な進展が見られることが期待されます。