
毎年10月24日は「国連デー」です。国連デーは国連憲章が発効した日を記念する日として1948年に制定されました。この日は、世界中の平和と安全の維持促進に取り組む国連の活動に焦点が当てられます。
国連の重要な役割の一つは「世界規模での開発の促進」であり、国連は貧困の解消、民主主義の拡大、環境保護などの課題に取り組んでいます。2016年9月下旬に、これらの課題に宇宙開発という取り組みが新たに加わりました。
メキシコのグアダラハラで開催された第67回国際宇宙会議で、国連は計画された宇宙ミッションの詳細を公表しました。それは、地球周回軌道にペイロードを投入する機会を途上国に提供するミッションで、国連宇宙部が米国の民間企業シエラ・ネヴァダ・コーポレーションと共同で2021年打ち上げを目標に進めるというものです。
宇宙開発には莫大な予算がかかるため、途上国が限られた財源をより緊急な開発ニーズに優先的に配分するのは当然です。国連宇宙部の取り組みは、こうした状況を踏まえ、地球上のすべての国に宇宙研究に参加する機会を与える可能性を持っています。これまで宇宙プログラムに参加した研究者たちは、科学技術に飛躍的な進展をもたらしてきました。そのため、国連の宇宙ミッションは宇宙研究に参加する機会を得る途上国だけでなく、全人類のためになり得るプログラムなのです。