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- G.A., シニアエディター

オーストラリアのグレートバリアリーフでは2年連続でサンゴ白化現象が発生し、近い将来、地球温暖化の影響で死滅してしまう懸念が高まっています。 グレートバリアリーフは地球で最も神秘的な自然の一つとされ、世界遺産に登録されています。生物多様性と美しい自然の象徴として世界的に知られています。

オーストラリア海岸沖の水温の変化と海洋酸性化の進行は、サンゴ礁のネットワークに甚大な被害をもたらし、サンゴの健全性と多様性は広範な地域で著しく低下しています。

グレートバリアリーフの保護と回復の必要性に注意を引きつけるため、オーストラリア環境・エネルギー省クイーンズランド州環境遺産保護省は、サンゴ個体群の保護と回復のための採算が取れる新手法を試したい科学者への助成プログラムを起ち上げました。採択されると、手法の試験・開発のための助成金と、効果が証明された場合には政府と契約を締結する機会が提供されます。

採択者はクイーンズランド州で調査と試験を行う必要がありますが、応募は世界中どこからでも受け付けていました。グレートバリアリーフは地理的にはオーストラリアに属しますが、当地帯を始めとする気候変動に苦しむ世界中のサンゴ個体群を救う可能性を秘めた革新的なアイディアを共同で研究することは全世界の人々の責任であると言えるでしょう。

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