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- G.A., シニアエディター

世界の海洋に蓄積するプラスチック廃棄物の悪影響についてはよく知られています。プラスチックごみの蓄積は生態系に有害であり、プラスチック粒子を飲み込むと海洋生物に著しい健康被害があると考えられています。

一方、先日ハワイ大学マノア校の科学者らが発表した重要な研究は、プラスチック廃棄物が世界にもたらすもう一つの脅威を示しています。太陽光に曝され分解されることで、様々な一般的プラスチック材料がメタンやエチレンという、いわゆる温室効果ガスを放出することが分かったのです。

この発表はプラスチック廃棄物による悪影響が過小評価されてきただけでなく、大気へのメタン放出率も大幅に過小評価されてきた可能性を示しているため、懸念されています。

人間が生み出すプラスチック廃棄物の量を減らし、有害なプラスチックごみを海洋から除去する措置が取られています。先日、スターバックスは2020年までに世界中の全店舗でプラスチック製ストローの使用を廃止することを公表しました。また、非営利団体のThe Ocean Cleanupは、太平洋ゴミベルトからプラスチックごみを集めて取り除くシステムを開発しました。環境中のプラスチックごみが気候変動にも貢献し得ることがわかった今、これらの取り組みの重要性は一段と増しています。

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