特集記事

- G.A., シニアエディター

世界初の石炭火力発電所が建設された国として、イギリスは長らく世界の主な化石燃料消費国の一つでした。しかし、地球の気候状態に関する懸念の高まりを受け、イギリスは化石燃料への依存度低減に向けて前進を遂げており、このような取り組みは大きな変化をもたらしています。

2019年の最初の5ヵ月間、イギリスは化石燃料よりも無炭素エネルギー源から多くの電力を生成することができました。産業革命以降、イギリスは初めて再生可能エネルギー、つまりクリーンエネルギーによって大部分の電力を供給したことになり、重要な転機となりました。

発電所で燃料を石炭から天然ガスへ切り替えたことに加え、イギリスは洋上風力発電と太陽光発電に多額の投資を行ってきました。最終的には、石炭火力発電所を2025年までに段階的に全面廃止することを目指しており、ノルウェーから水力発電によるクリーンエネルギーを輸入する計画があります。

イギリスが伝統を重んじ、守ることで知られていることを考慮すると、化石燃料使用への懸念に対するイギリス政府の対応が遅かったとしても、驚くことではなかったでしょう。しかし、新しいエネルギー源を積極的に採用し、炭素排出量に対して踏み込んだ目標を設定することで、今やイギリスは、他の国々から気候変動対策を主導する国と見なされています。

英語版はこちら