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- C.C., エディター

研究は時に困難な壁にぶつかり、何年もの時間や多額の資金、想像を絶する努力が必要になります。しかし一方、研究論文の執筆そのものはあまり注目されませんが最も重要で、論文の影響力を後に大きく左右する可能性があります。

アカデミックライティングにおいて一般的に認識されている特質の1つがその複雑さであることは間違いありません。一部の著者はより知的な論文に見えるように意図的に複雑に書くこともありますが、ある学生著者に関する研究では、実際にはそれが逆効果になりうることが示されています。さらに、学術の専門家に最も関連があることと思われますが、Journal of Marketing誌に掲載されたある研究では、抽象的で専門的な用語で書かれた学術論文があまり好意的に受け止められず、実のところ引用される可能性が低いことが示されました。それにもかかわらず、「知識の呪い」と呼ばれる現象により、自身の研究分野に精通している専門家は無意識のうちに専門的で抽象的な用語を使用する傾向があり、自身のライティングが悪影響を受けることになかなか気付きません。

この問題に対する研究者の認識を高めるにはどのような方法が最適か、さらには問題を解決するにはどうすればよいかは難しい課題です。しかし、現在、一部の学術誌の投稿規定にはより簡潔で理解しやすい用語を好むことが明示されており、先に挙げたJournal of Marketing誌の論文の著者らは、自身の研究分野の専門外の人に論文を読んでもらうことを提案しています。また、著者らは無料で利用できるWriting clarity calculatorも作成しています。

重要なことは、明確さと簡潔さがより大きな影響を与える可能性があるということです。そのことを認識できれば、私たちは自由に使えるツールを活用し、前述の「呪い」を払拭し、ライティングを向上させ、リーチを広げることが可能になるのです。

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