特集記事

英語査読コメントへの対処法:「3つのR」を極める


- G.A., シニアエディター

投稿論文が受理されると、編集委員はその論文がジャーナルにふさわしいものかどうかを見極めます。そしてふさわしいと判断された学術論文は、採択に値するかどうかの評価を受けるべく、ピア・レビューでふるいにかけられます。運よく論文がこの査読プロセスまで進められた著者は、今度はジャーナルの編集委員から送られてくる英語査読コメントへの回答という難題に立ち向かうことになります。 英語論文が審査を経て戻ってきたら、今回ご紹介する「3つのR」を念頭に置いて回答を準備すると良いでしょう。英語論文採択のチャンスを少しでも確実なものにできるはずです。

二つ目のRは「Respond(答えること)」です。 英文査読コメントのリストがどんなに長くても、それぞれのコメントを検討して、しっかり回答するようにしましょう。そうすることで、査読者にも編集委員にも、 あなたがコメントをじっくり考慮し、彼らの視点に立って自らの論文を再考したことをアピールできるでしょう。たとえ特定のコメントに同意できないとしても、そのコメントを見なかったことにして「回答を飛ばす」ようなことは決してしないでくさい。

三つ目のRは「Reasons (理由付け)」です。 同意できないコメントを受け取ったときには、ただそのコメントを無視するのではなく、なぜその査読者のアドバイスに従って原稿に変更を加えなかったのか説明するべきです。あなたの立場を具体的、かつ明確に示すことができれば、査読者はあなたの考えに納得する可能性もあるでしょうし、また最終的に、元々の英語論文に近い形のものを掲載まで持っていくこともできるかもしれません。

もちろん修正原稿を再投稿さえすれば、論文の採択が約束されるという訳ではありません。それでもこれら「3つのR」を心掛けるだけで、論文に対する査読者の意見が良い方向に転じることもあるでしょう。それはまた、論文採択の可能性を大きく広げることにもつながることと思います。

関連サービス

フォルテの「査読コメントチェックサービス」では、ジャーナルの査読者に指摘された内容が、リバイズ後の英語原稿および査読者への英語返答文に反映されていることを確認します。https://www.forte-science.co.jp/check-reviewer-comments.html