特集記事

- G.A., シニアエディター

進行中のCOVID-19によるパンデミックの影響が世界中の主要経済大国を震撼させ、経済規模が縮小する中、主要企業は競合関係を一旦脇に置き、新型コロナウイルスによる脅威を終わらせることを目的に協力関係を結んでいます。 2020年4月、複数の大手企業が、COVID-19のパンデミックの終息に向けて活動する人々に対し、各社の知的財産を無償で利用できるようにすることを誓約しました。

Open COVID Pledgeと名付けられたこの組織は、IBMマイクロソフトインテルなどの主要企業グループによって創設されました。今回の誓約により、Open COVID Pledgeに参加した企業は、所有する特定の知的財産が、致死的なCOVID-19パンデミックを終息させるか、またはパンデミックの影響を緩和することを目的として使用される場合に限り、知的財産の無償使用を許可するライセンスの発行に同意することとなります。

利用できるようになった知的財産の一例として、AT&Tは、コンピュータ・ネットワーク、ソフトウェア、医療用機器に関する特許を無料で使用できるようにしました。Open COVID Pledgeの創設メンバーと同じくらい大規模な企業は、さまざまな分野で膨大な数の特許を所有していることが多いため、この取り組みは、多くの研究者が通常なら利用できないはずの情報や技術を活用できる、刺激的な機会を提供することになります。

新型コロナウイルスとの闘いは、まだ初期の段階にあります。しかし、潜在的価値がある知的財産の主要所有者間で築かれたこうした協力関係は、複数の予測で示唆されている時期よりも早くこのパンデミックを終息させることができるのではないかとの希望を与えてくれます。

英語版はこちら