特集記事

- G.A., シニアエディター

科学者は自然現象を正確に反映した研究を実施しようと懸命に取り組んでいますが、社会では、個人や社会制度に影響する可能性のある特定のバイアスに対する意識が高まってきています。 その結果、学術研究と学術出版の世界が平等という理想に沿っていないのではないかということに注意が向けられています。

2019年、英国王立化学会は化学分野のジェンダーバイアスについて調査結果を発表しました。その結果に基づき、包括性と多様性を推進するための行動枠組みを確立しました。

2020年6月、王立化学会は「出版における包括性と多様性に向けた行動のための共同コミットメント」を発表し、学術研究においてより包括的で多様な文化を築く取り組みに参加するよう他の出版社に働きかけました。これまで、15,000誌以上の学術誌を発行する47社の出版社が、この共同コミットメントに署名しました

王立化学協会は、1つの機関が平等を推進しても、多数の機関が必要な措置を講じなければ、その努力は無駄になってしまうことを認識しています。そのため、短期間に多数の出版社と学術誌がこの共同コミットメントに参加したことは、実際に進歩がもたらされる可能性を示す前途有望な兆しです。

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