- G.A., シニア エディター
Elsevier社が発行するNeuroImage誌は、「非倫理的」と評されるオープンアクセス料に抗議して編集者が大量に辞任するという事態に見舞われました。同社の高いOA料を支払える著者のみに研究の発表が制限されることを懸念して、同ジャーナルの編集委員全員が辞任したのです。
NeuroImageの40人以上の編集者は、声明の中で、ElsevierがジャーナルのOA料を引き下げないことに不満を表明しました。ElsevierはNeuroImageのウェブサイトに掲載した回答文で、編集者らの決断に失望を表明し、論文を完全なオープンアクセスで掲載するために著者が支払うNeuroImageのOA料は、同じ分野の同等の類似ジャーナルよりも低いと指摘しています。しかし、同誌のOA料は編集委員にとっては十分に低いものではありませんでした。
興味深いことに、辞任した編集委員たちの自由時間が増えるわけではありません。彼らはImaging Neuroscienceという名のオープンアクセスジャーナルを自分たちで創刊し、2023年7月中旬までには完全に運用開始させる予定です。
今回の辞任で、出版社が科学者の懸念に対応し、すべての人が科学研究にアクセスできる状態を確保する必要性が浮き彫りになりました。さらに、オンラインジャーナルの創刊と運営に使用されるデジタルツールは誰でも手に入れることができるため、出版社は科学者が費用と透明性に関する独自の基準に基づいて独自のジャーナルを創刊するリスクを考慮しなければなりません。
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