特集記事

- C.C.,エディター

AIの開発が次から次へと続き、後を絶ちません。今回はSpringer Nature社が10月初旬に発表した、自社開発のAI駆動型科学論文執筆支援サービス「Curie」の導入という、画期的な取り組みについてのニュースを取り上げます。 詳細は明確ではありませんが、おそらくOpenAI社のGPT-3.5をベースに同社のAPIを使用して構築し、Springer Nature社独自の原稿データで微調整したモデルではないかと思われます。

このサービスは、合理的で統合されたユーザーエクスペリエンスを提供しています。しかし、Curieによる編集提案の信頼性については保証されておらず、その責任は著者にあることが強調されています。つまり、有用である可能性はあるものの、このツールを使用しても完全な正確性が保証されるわけではないということです。

ChatGPTの登場以来、筆者は長らくAIツールのユーザーであり支持者でもあります。AIが生成したテキストに携わってきた経験から、AIライティングツールは素晴らしいと感じており(そして、急速にますます魅力的なものになっています)、論文執筆のスピードを大幅に向上させることができますが、英語を母国語としない著者によくありがちな、原文が不明瞭で文法が不正確な英語で書かれている場合は、医学論文や技術論文に適した信頼性のある提案を行うことはまだできないと感じています。

最も重要なことは、このようなツールやサービスの利用を必要とする英語を母国語としない著者が、AIシステムによって作成された論文の品質や意味の正確性を適切に判断するのは難しいということです。たとえエラーが少なかったとしても、それが重大なものであれば、論文掲載の可能性が著しく低下します。また、意図せず科学的に誤った表現が論文に含まれている場合、学問分野全体に損害を与えかねません。AIツールは有用ですが、科学者としてのミッションクリティカルな仕事の性質上、たとえAIが編集した後であっても、専門家の人間によるチェックを受けることが望ましいと思われます。FORTEが投稿用論文をブラッシュアップするお手伝いができれば幸いです。

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