- G.A.,シニアエディター
論文の投稿先を選ぶ際、引用指標は重要な判断材料となります。インパクトファクター(IF)は有名な指標ですが、ジャーナルの5年インパクトファクター、h指数、さらにはオルトメトリクス(ソーシャルメディアのメンション数やダウンロード数など)のような新しい指標も考慮することが大切です。これらの指標は、ジャーナルが自分の専門分野だけでなく、様々な科学コミュニティに与える影響を広い視点で把握する上で有用です。 例えば、高いインパクトファクターはジャーナルの全体的な引用数を示しますが、専門性の高いテーマには、小規模ながら特定の分野に特化したジャーナルの方が適している場合があります。
適切なジャーナルの選択には、最も評価の高いジャーナルをターゲットにすることだけでは不十分です。引用パターンや分野内でのネットワーク関係に基づいてジャーナルの影響力を示すアイゲンファクターやSCImago Journal Rank(SJR)などの指標も考慮することが重要です。これらの指標は、有名なジャーナルに比べてインパクトファクターが低くても、特定の研究領域で評価されているジャーナルを特定するのに役立ちます。同様に、ニッチな分野や新興分野の研究者は、Journal Citation Indicator(JCI)などの指標で評価の高い、専門分野に特化したジャーナルの方が、研究成果を適切な読者層に発信できる可能性があります。
また、閲覧数、ダウンロード数、引用数などから個々の論文の影響度を評価するarticle-level metrics(ALMs)も考慮する必要があります。この指標により、掲載論文がどの程度広く読まれているか、自分の研究成果が適切な読者に届く可能性があるかを把握できます。Scopus Journal Analyzerなどのツールと上記のような指標を用いてジャーナルを評価すれば、論文の内容と読者層がマッチするジャーナルを選ぶことができます。
引用指標はジャーナルの質を評価する貴重なツールですが、研究範囲や対象とする読者との整合性も併せて考慮することが極めて重要です。引用指標が高いことを唯一の判断基準とするのではなく、研究内容との関連性、ジャーナルの対象分野や読者層との適合性、そして研究特有のニーズも同等に重視するべきです。これらの点を慎重に検討することで、研究成果の可視性と影響力を最大限に高められるジャーナルを選ぶことができます。
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