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- G.A., シニアエディター

学会誌のオンライン投稿サイトでは、査読者に推薦する人物の氏名と連絡先を、著者から提供するよう求められることがよくあります。査読者の推薦は難しいと感じる著者が多いので、どのような人物が査読者にふさわしいのかを以下に説明しましょう。

推薦査読者とは、あなたの論文をピア・レビューできる人物としてあなたがジャーナルに推薦する研究者です。通常、ジャーナル側からは同じ大学の同僚を推薦できない旨を提示されますので、異なる組織の研究者を検討することになります。ただし、推薦する査読者が知り合いである必要はありません。したがって、あなたの研究を理解できる、同じ専門分野の研究者を選ぶべきです。あなたが読んだ論文の著者や、学会で見かけた発表者を推薦してもいいのです。 その査読者を個人的には知らなくても、発表された論文、あるいは大学のウェブサイトから、連絡先(メールアドレス、電話番号など)を調べることができるはずです。

最後に、推薦する査読者にあなた自身が連絡を取る必要はありません。レビューが確実に「ブラインド」であるためには、あなたの推薦査読者は、むしろ自分の名前を挙げたのがだれかを知らずにいることが大切なのです。

なかには、査読者に推薦した一人ひとりについてその理由を確認してくるジャーナルもあります。この場合あまり細かく説明する必要はありません。「この人物はこの分野の専門家です」と書けば、多くの場合はそれで十分です。推薦査読者があなたと同じテーマで論文を発表しているのなら、その旨を推薦理由に含めてもいいでしょう。

ジャーナル側が、あなたが推薦した人物に連絡を取るとは限りません。とはいえ、推薦査読者を検討する際は慎重に選ぶこと。その分野のエキスパートを推薦することにより、研究の重要性を充分に理解していない人物がジャーナルに選ばれるようなことを防ぐことができるからです。