特集記事

エディターの視点

財政難に悩まされながらも役割を広げる大学図書館


– G.A., シニアエディター

学術誌の数は増加の一途を辿り、一部の名高いジャーナルはますます高額の購読料を課すようになっています。これは、限られた予算内で知へのアクセスを提供する立場にある大学図書館にとって大きな負担です。オープンアクセス出版の台頭により学術機関の附属図書館が抱える予算不足の懸念は多少軽減されたものの、一部の図書館はその機能を拡大し、従来型出版社の事業範囲にまで手を広げようとしています。

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ORCID:著者識別の試み


- G.A., シニアエディター

今年10月、Nature誌にて世界中の研究者にとって単純でかつ根本的な問題に焦点を当てた特集が組まれました。インデックス誌や出版論文のデータベースを検索する際に、同姓同名の研究者を識別することは困難です。この問題は、ジャーナルによって著者の名前の省略方法が一貫していないことによってさらに複雑化しており、また人口の大半が限られた姓を名乗っている国の著者にとっては特に難しい問題です。

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一斉辞任で浮き彫りとなった購読型ジャーナルへの不満


- G.A., シニアエディター

オープンアクセス出版の支持者は、従来型の出版社をしきりに批判しており、ボイコットを呼びかけた例もあります。これまで議論の多くは平和的に行われてきましたが、2015年11月、自分たちの分野における研究成果へのオープンアクセスを支持する一部の科学者らの間で不満が頂点に達しました。

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広がる研究成果発表の選択肢


- G.A., シニアエディター

研究成果を論文として学術ジャーナルに掲載することは、研究プロジェクトを進める上でその最終目的とも言えます。しかし、あらゆる要因から、研究プロジェクトが論文発表の日の目を見ないこともあります。ほとんどの研究者にとって、これらは科学の知の蓄積へ貢献する機会を逃したプロジェクトとなります。ところが、2015年11月に創刊される新たなジャーナルが、現時点で出版不可能な研究成果に発表の場を提供することになりそうです。

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