特集記事

エディターの視点

ネイティブであるべきか否か-固定観念に囚われがちな翻訳業界の現状


- K.N., シニアトランスレーター

翻訳業界では、日英翻訳の場合、英語のネイティブスピーカーでなければ質の高い英訳は不可能であろうとの考えから、翻訳会社が「ネイティブ」の応募のみ受け付ける、あるいはクライアントが「ネイティブ」の翻訳者を指定するケースが珍しくありません。実際、能力の高い翻訳者の大半はネイティブスピーカーであり、一般的に英語を母語としない翻訳者にとって「ネイティブ」レベルの英語を使いこなし、翻訳をするのは至難の業であることは事実です。

続きを読む...

論文撤回の監視ブログ、『リトラクション・ウォッチ』


- G.A., シニアエディター

2010年8月から2人の科学者が運営している『リトラクション・ウォッチ』は、撤回された科学論文について公表し議論するブログです。論文撤回という観点から科学出版プロセスのからくりを明らかにすることを目的として立ち上げられたこのブログは、様々な科学分野における論文撤回を取り上げてきました。これまでブログでは、図の誤表記から自らの論文を査読したことが疑われるケースに至るまで、あらゆる理由で撤回された論文が報告されています。

続きを読む...

メディアに蔓延る誤訳の数々―通訳の言葉が持ち得る影響力とは


- K.N., シニアトランスレーター

もうすぐ春、野球シーズンの到来に多くの日本人の胸が高鳴る季節です。年頭、日本で不動の人気を誇るイチロー選手のマイアミ・マーリンズへの移籍のニュースと共に今年も盛り上がり始めたメジャーリーグですが、マーリンズ入団記者会見の際のイチローのコメントが少なからぬ物議を醸しました。

続きを読む...

Nature、オープンアクセスの拡大へ


- G.A., シニアエディター

12月のプレスリリースで、マクミラン・サイエンス・アンド・エデュケーション社はnature.comに掲載の49誌に発表された論文のオープンアクセスをさらに広げるプログラムを始めることを公表しました。ジャーナルの購読者は、リンクを使い、掲載論文全文を読み取り専用PDFとしてオンラインでシェアできるようになります。

続きを読む...