特集記事

エディターの視点

日本語の特異性、意識していますか?


- K.N., シニアトランスレーター

以前お届けした特集記事「期待以上の翻訳サービスを得るには?」では、翻訳は「プロセス」であり、日本語が明瞭で間違いを極力排除したテキストを用意することがいかに重要かということに焦点を当てました。最良の翻訳結果を得るために、著者としてどのような準備ができるのか、今回は日本語の特異性という視点からさらに深く掘り下げていこうと思います。

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OAジャーナル:「プレデター」出版社の出現

- G.A., シニアエディター

近年のオープンアクセスジャーナル(OA誌)の数の増加には目を見張るものがあります。研究費助成機関からのプレッシャーに加え、自らの研究成果を可能な限り幅広い読者層に見てもらいたいという研究者たちの思いが相まって、その成長に拍車がかかっていることが窺えます。学会や研究団体のみならず老舗の出版社も、読者が無料で掲載論文を閲覧できるOA誌を次々に立ち上げているのです。

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学術研究の共通言語。コミュニケーションとしての英語の役割 - フォルテ英文校正

学術研究の共通言語としての英語の役割



- G.A., シニアエディター

学術研究者と言われて頭に浮かぶのは、研究室やコンピューターの前で一人黙々と作業する孤独な姿かもしれません。しかし実際のところ、学術研究とは、同僚の研究者たちとの丁寧なコミュニケーションの上に成り立つ共同作業なのです。ジャーナルへ投稿するために学術論文を一本準備するにしても、どうしたら方法を明確に記述することができるか、データからどのような結論が導き出せるか、共著者同士が数週間、時には数ヶ月間にわたって情報やアイディアを交換するのはよくあることです。さらに研究チームの国際化が進み、同じチームの研究者同士が何千キロという距離をまたいで英語でやり取りする時代になりました。

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英文抄録の必須要素とは?- フォルテ英文校正

英文抄録の必須要素とは?


- G.A., シニアエディター

英文抄録は学術研究論文における基本的な単位です。ほとんどの国際ジャーナルで、原稿の長さに関わらず投稿論文に抄録を含めることが規定されています。「目的」・「方法」・「結果」など、見出しを付けた構造化抄録(Structured Abstract)の形式とすることを定めているジャーナルもあります。たとえ見出しを付けない形式の英文抄録であっても、決まった型にしたがって作成するのが一般的です。 大抵、英文抄録には厳しい字数制限があるため、まず抄録に含めるべき必須要素は何かということを頭の中で整理してから英語での執筆にとりかかりましょう。字数制限に納めるのが難しい場合、ネイティブによる英文校正を受けるのも一案です。

英文抄録の中心となるのは、研究方法の要約と主要な研究成果の要約です。抄録の始めと終わりに位置するこの二つの要素を中心に、さらにどの重要な情報を盛り込むことで読者にとって有益で興味深い抄録になるかということを見極める必要があります。 英文抄録の冒頭の1~2文では、まず背景となる情報を記載します。単純に学術研究の目的を説明する文章(「本研究では…を検討した。」など)で始めることも可能ですが、研究が行われた理由を簡潔に説明する一文(「これまでXであるとされてきたが、これはいまだ実証されていない。」など)を挿入することも効果的です。 これによって、あなたの研究をより大きな文脈の中で位置づけることができ、研究成果の重要性が強調されるでしょう。

英文抄録の末尾では、結果を述べた後、結びの文章で締めくくることが大切です。ここでは今回の研究結果を特定の分野でどのように応用できるか、また今後の研究にどのように役立てられるかを明確に示しましょう(「これらの結果から、…への理解が深まり...」または「本研究で得られたデータは…への応用が可能となる...」など)。

十分に時間をかけて効果的な書き出しとまとめを練ることで、あなたの英文抄録はさらに読みやすく、またより多くの読者に訴えるものとなるはずです。

関連サービス

フォルテでは英文抄録の校正結果を最短4時間でお届けします。必要情報の確認や、語数制限についてのご希望も承ります。